ペアガラスは2枚のガラスで空気をはさみ、断熱性を高めているわけですが、さらに性能を高めたペアガラスがあります。熱放射を少なくする低放射ガラスです。
左は左のガラスに、右は右のガラスにLow-e金属膜がコートしてしてあります
暖かいコーヒーの缶やほっかいろなどを持っていると
手が温まります。これが熱が直接伝わる「熱伝導」です。
これに対して熱放射。
言葉だけは少し難しいのですがなんてことはありません。
ようは日光です。
実は目に見えるような光ではなくても、
私達も日光を放射しています。
教室に一人でいると寒いですが、人がたくさんいると暖かいのは
お互いの日光を放出、吸収し合っているようなものだからです^^
そのように、実は熱あるものはすべて熱を放射しています。
Low-eガラスというのは、そんな熱放射(日光)の光を跳ね返す、
特殊な塗料を窓ガラスに塗っています。
だからLow-eガラスは、夏は外の熱線を跳ね返し、
冬は室内の熱線を部屋の中に跳ね返します。
つまり、夏は部屋が暖まりにくくなり、冬は部屋が冷めにくくなるわけですね^^
LowEガラスは塗料をペアガラスの内側に塗りますが、
ペアガラスは2枚のガラスなので、ガラスの内側は2つありますね。
紛らわしいですが外側と内側としておきましょう^^;
それで、そのどちらに塗料を塗るかで夏向きか冬向きか決まってきます。
外側に塗れば、夏にいいです。できるだけ外で跳ね返すからです。
内側の内に塗れば、冬によいです。できるだけ内側で室内の熱を跳ね返すからです。
まとめると以下のようになります^^
Low-e(低放射)ガラス |
時期 | タイプ |
塗料を外側に塗る。 できるだけ外側で跳ね返す。 外の熱に強い。 |
夏にいい 熱くならない |
遮熱タイプ |
塗料を室内側に塗る。 できるだけ内側で跳ね返す。 室内の熱を逃がさない。 |
冬にいい 一度暖めれば 冷めにくい |
断熱タイプ |
Low-e(低放射) ガラス |
長所を生かして |
反対の季節 |
熱くならない 遮熱タイプ |
西側に設置して 熱い西日を跳ね返す |
冬には熱を逃がさないように 障子やカーテンで断熱する。 |
一度暖めれば 冷めにくい 断熱タイプ |
日当たりのいい 南側に設置する |
夏にすだれやよしずで 熱線をカバー |
つまりは、
熱い季節が長い、熱い場所には遮熱タイプのLowEガラスを、
寒い季節が長い、寒い場所には断熱タイプのLowEガラスを、
ということになります。
なお、季節の長さや方角が半々で悩むなら、
それはどちらのタイプでもいいということです^^
あとは個人差で熱いのが嫌い、寒いのが嫌い、というところで笑
なお、どちらにせよLowEガラスであり、
断熱性能は向上していますのでさほど心配はありません^^
いかがでしたか?